
このコンテンツは、私が人事(採用担当)をしていて実際に遭遇した就活生の実話です。
とある採用選考日 @選考会場近くのカフェ
隣の席にリクルートスーツの就活生を発見。
どうやら電話をしている模様。
通常、ランチのときまで気にはしないものの、かなり大声かつイスにふんぞり返りながらお電話されていたので、つい観察。
就活生「あのさ〜、これから面接なんだけど〜、別に(その会社で)働きたいわけじゃないんだよね〜。練習、練習。本命の会社の前に慣れとかないとさ〜。んじゃ、そろそろ時間だから、いくわ。」
私もそろそろ戻らないといけない時間だったので、面接会場に戻り、午後イチの面接候補者が入室。
そこに意気揚々と入室してきたのが、まさにカフェにいた就活生。
カフェに私がいたことに、ましてや電話内容を聞いていたとは知らない彼は、熱い志望動機を語っていました。
私「他の業界などは回っていますか?他の業界と比較して弊社の業界はいかがでしょうか?合否には関係ありませんので正直にお答え下さい。」
就活生「いえ、この業界しか見ていませんっ。」
私「どうぞ本音で結構ですよ。逆にこの業界しか見ていない人より様々な業界を回った上で、弊社を選んでくれた方が嬉しいのですが。」
就活生「いえ、本当です。」
さて、この就活生は合格したでしょうか。
答えは、不合格です。
理由は、面接で嘘をついたことでも、本命企業の面接練習をしていたことでもありません。
面接官が近くにいるかもしれないことを想定した行動がとれていないことが問題だったのです。
「もし、彼が営業としてクライアントに訪問する場合、アポイント直前に近くのカフェで同じような行動をとるかもしれない」と面接官に想像させてしまうことが不合格になった原因です。
イベントを実施したり、メディア・SNSなどにも顔が掲載される機会の多い人事は、通常の社員よりも特定されやすいため、常に気を張っています。
逆に就活生もどこで人事や面接官に会うかわかりません。
特にリクルートスーツは、すぐに「就活生」と特定されてしまう危険な服装。
(選考を受ける)会場内だけでなく、家を一歩出たら、誰に見られても恥ずかしくない言動をとる事を心がけましょう。
(文:就活図鑑編集部)