
内定後、進路を迷っている学生と面談をしていて、「理想の働きたい会社ってどんな会社?」「どんな会社ならすぐに内定承諾できる?」ときいたとき、以下のような回答がかえってきました。
【やりたいことができる会社】
ちなみにやりたいこととは、企画やマーケティング、広報や人事もいいな。
有名な大企業を担当したい。
【ワークライフバランスがとれている会社】
有給がとりやすい雰囲気がいいです。
19時までの残業はいいけれど、それ以降はちょっと考えます。
【職場の社員同士が仲が良い会社】
でも、あくまで同期や同年代に限ります。
世代を越えた社員旅行とか、上司LINE交換とかはいやです。
【給与や福利厚生が良い会社】
福利厚生を使って、安く旅行とか行きたいです。
サービス残業とかブラック企業って感じ。
【適性をみてくれる会社】
自分が苦手なことはしたくないです。
異性が苦手なので、あまり絡まない部署で働きたい。
もちろん思うのは自由ですが、100%断言します。
そんな会社はありません!!
やりたいことができるまでには経験が必要です。若手のときは、圧倒的に仕事に費やす時間が必要になります。
つまり、ワークライフバランスとしては、ワーク>ライフの状態。
みんなが働かない時間に働くことで差がつきます。
つまり、有給とっている暇はありません。
残業はもちろん会社のためでもありますが、自分への投資と考えないと責任のある仕事は任されません。
そして、苦手なこと(壁)を乗り越える経験は社会人は必須です。
もちろん、適性はありますが、チャレンジしない前に適性など判断できません。
極端な例ではありますが、「楽して、好きなことをして、たくさん給料がほしい!」という欲望は誰しも持っているのではないでしょうか。
でも、再度、断言します。
そんな会社はありません!!
プライベートを優先させたいなら、給与を妥協する。
やりたい仕事を優先させたいなら、休みを妥協する。
上司・先輩と本当に仲良くなりたいなら、多少オフの時間も利用する。
優先順位をどこに置くか、それが重要です。
それは、人それぞれで、友達がそうだからといって自分も同じとは限りません。
理想の会社など存在しない!と頭の中に叩き込み、自分にとっての優先順位が何かを探ることが重要です。
すでに社会人経験20年近い私は、
自分の年齢やプライベート(結婚・出産・育児・介護・自分の体調とか)、考え方によって、理想の会社が変わっていくことを体感してきました。
『その時期でしか経験できないこと』を満喫するために、ときには会社を変えることだって、選択肢のひとつだと思います。
でも、優先順位がブレブレで、ただその環境が嫌だからとか、今より条件がいいところに決まったから…のなんとなく転職は避けることをおすすめします。
年齢を重ねるごとに市場価値が落ちていくことだけは、本当に切ないことですから。
(文:就活図鑑編集長)