
インターンシップにエントリーしたことのある方は気づかれたと思いますが、就活は、文章を作成したり、説明したり、自分のことを知らない人に自分の魅力を伝える力が必要です。
そのベースとなるのが、日本語を読んで・書いて・話す能力。
今更、日本語能力といわれても、「普段使ってるわっ」と突っ込みたくなるかもしれません。
確かに母国語を日本語としている方は、普段の生活で困ることはないでしょう。
とはいえ、自分のことを知らない人に伝えることは、実際にやってみると難しいのです。
近年、選考していて、不合格になりやすい就活生の特徴は以下の3つ。
1.「接続詞」が適切ではない
2.日本語(婉曲表現など)の指示が理解できない
3.語尾までしっかりと話さない(はっきりしない)
1:「接続詞」が適切ではない
エントリーシートでよくあるケースですが、200?400文字の文章だと箇条書きが通用しないため、「接続詞」等で、文章を文章をつなげる必要があります。
ところが、前後の文章の関係性とチグハグな接続詞を使用している就活生がいます。
以下、実際にエントリーシートに書かれていた文章です。
(例文)
以前の私は非常に内向的で、友人をつくるのが苦手でした。
また、「そんな自分を変えたい!」という想いから、大学入学と同時に自分から積極的に話しかけたり、知らない人とたくさん話さなければならない「販売員」のアルバイトを始めました。
要するに、今では初対面の人ともすぐに仲良くなれるようになりました。
上記の接続詞の使い方は適切でしょうか。
※「また」とは、前の事がらに後の事がらを並べるときに使用する接続詞です。
※「要するに」とは、前の事がらについて言い換えるときに使用する接続詞です。
この文章だけを読んでいると、選考する側は「うーん。言いたいことは理解できるけど、論理性という問題以前に、基礎学力が低いのではないか?」と感じます。
みなさんが使っている接続詞。
文章を作成する前に、もう一度、意味を見直してみましょう。
2:婉曲表現
「できません」を婉曲表現に変換すると「いたしかねます」になります。
日本語の素晴らしいところでもあり、めんどうくさいところでもありますが、ストレートに表現しない言い回しがあることは勉強済みだと思います。
しかしながら、選考結果(不合格)をお伝えするときに使用する表現が理解できずに
「これは合格ということでしょうか。」
「合格か、不合格か、わかりません。」
という問合せをいただくことがあります。
上記のような問合せをいただくと、就活生にこちらの意図を理解していただくまでに、メールのやりとりが複数回発生します。
そんなとき、対応している社会人は「仮に採用して自分の後輩になっていたら、日本語から教える必要があったのか。(採用されなくてよかった。)」と思うのです。
もちろん、企業からの文章がわかりづらいことがあるかもしれませんが、調べればすぐにわかること。
「手のかかる人」認定されないように、婉曲表現がわからなければ、ネット検索して調べて、それでも理解できない場合は、問合せをしましょう。
3:語尾まで話す
日本語の結論は、最後まで聞かなければわかりません。
面接等で話をしていると、語尾までしっかりと話す人、濁す人に分かれます。
実は、私たち面接官は、語尾を重要視しています。
「実行した」
「実行中です」
「実行できればいいなと思っています。」
「実行できればいいなと思って、準備をしています。」
では、全然違います。
語尾を濁されると、結局なんなのかわからないのです。
日本語能力は、すぐには改善できません。
就活本番までに自分を見直し、直せるところはできることから手をつけていきましょう。
(文:就活図鑑編集長 西村奈々)