
経営幹部や面接官の中には、運動部に所属しているというだけで、以下のようなイメージを持つ人がいます。
- 厳しい練習に耐えてきた経験から、体力・気力があり、ストレス耐性が強い
- 絶対的な上下関係を経験してきたことから、部下にした際、つかいやすい
- 基本なスポーツのルール(挨拶・礼儀など)が身についている
- チームプレーを求められてきたことから、協調性・人を巻き込むことができる
そんな理由から採用戦略を練る際、役員から「運動部の学生を集めればいい。」という指示を受けることがあります。
OB・OGに運動部の後輩を集めて会社説明会を行うなど一般には公開していないルート(いわゆる『体育会系枠』)での採用を行っているのも事実です。
ひどい場合は、部活に所属しているというだけで、迷ったら合格にしようとする面接官も存在します。
しかしながら、役員・面接官が持つ、このイメージは、自分たちの世代、つまり数十年前の運動部です。
さらに、個人差があることを念頭におく必要があります。
過去の運動部、現在の運動部を比較すると、
- 上下関係については、緩い
- 先輩から怒られたことがない
- 無理矢理(お酒を)飲まされることはない
など社会的な背景もあり、変化してきいます。
つまり、面接官が想像している縦社会と、就活生が経験してきた縦社会とでは、GAPがあるということ。
そのGAPを理解しなければ、入社後、お互いにこんなはずではなかったという残念な結果が生まれます。
また、面接で話をすすめていくと、部活に対して、
- どこまで本気で取り組んだか
- どんな成果を挙げたか
- チームにどれだけ貢献できたか
- 目標のためにどんなことを考えてたか
- 壁の乗り越え方
など本当に千差万別です。
そういった理由もあり、運動部=どうにかなるんじゃないかという評価を下すことには慎重になるよう面接官に人事が説明することがあります。
本当は、大人である採用する側が、「変化」を考慮し、選ぶ作業を丁寧にすればいい話なのですが、なかなかうまくはいきません。
『体育会系』と同様に、○大学出身、▲研究室出身、(中途採用であれば)□社出身…など、所属していただけで合格!とか、不合格😹とかする面接官も多いのが現実です。
面接官が合格としてくれた=個人を評価をしてくれたのではないかもしれない。
自分自身について詳しく質問されていない場合は、疑ってかかった方が無難だと考えることも重要な視点です。
入社後、「勝手に期待はずれだ」と評価されるのは、短期離職を招きかねないから。
(文;就活図鑑編集部)