リアル社会人【2】その2
- 2019/5/23
- 就活初期

ホームページ上ではわからない細かい業務内容や、社会人をとりまく人間模様などを公開します。
就活図鑑編集部が実際に取材し、そのときの気持ちなど、より「働くってどういうことか。」が学生のみなさんに伝わるように、彼(女)達の一日の流れ形式で編集してみました。
会社ホームページやSNS上では「キラキラしたあの人」も実は普段、こんな一日を送っている。
決して、毎日楽しいこと、充実感であふれているわけではありません。
そして、聖人でもなければ、完璧でもないことをぜひお伝えしたいのです。
二回目は、都内商社に勤務する男性社員です。
ステイタスは以下のとおり。
配属先:営業部
職種:営業
キャリア:新卒入社 現在8年目の30代男性。
プライベート:独身、年内に結婚予定。趣味はランニング。
就活軸:「人と接することが得意だから活かしたい(広告代理店を目指すも全滅)」
とある一日午後の部をご覧ください。
13:30
会社に折り返し電話。
4件か。。。うすうす誰からかは察しがつく。
午後もアポがあるから、さくっと終わらせねば。
1件目:営業アシスタントからは自分が依頼した見積作成で至急確認したいことがある旨の連絡。
2件目:マネジャーから目標数字の進捗状況確認。
3件目:営業アシスタントからA社に電話してほしい旨の連絡。
4件目:経理部から経費精算の件で連絡。
とりあえず、1件目は、この時間で解決済。
2件目は、さらっと報告して、言い訳は帰社したら話そう。
3件目は、まあ急ぎじゃないっぽいからアポ後にしよう。
4件目は、どうせ月をまたぐなって話だったので、「はいはい」といって終了。
14:00
おっとこんな時間、アポ先に向かいます。
近所に駐車場がないので余裕をもって行動。
営業車だと移動が楽という人もいますが、都心部だと逆にめんどうなこともあります。
路駐なんてもってのほか。ほら会社の代表でしょう、私w
15:00
本日3件目のアポイント。
すでに顔なじみのお客さん。
担当変更もたまにあるのですが、ここのお客さんは新卒からずっと自分が担当していて思い入れがあります。
つい雑談しがちですが、「資本提携があり、親会社が変わる、もしかしたら製品を新しくする可能性も…」って、まじかっ。
仲がいい、長いつきあいだからといって、安心してはいられない。
急に背筋がのびる。
16:30
つい話しすぎてしまった。
今日はもうアポがないので、1本電話をして会社に戻ります。
目標数字がいっていないとき、ターゲットになりそうな見込み客の近くにきたときは飛び込み営業(アポなし)をすることもありますよ。
打率が悪いのであまりやりたくないw
18:00
オフィスに戻る。
げっ、営業アシスタント帰っちゃったwまじかよ待っててくれよー。
戻り次第、マネジャーにつかまり、ミーティング開始。
今月の売上数字目標の状況を確認される。
数字がいかなそうなときは、この時間がしんどい。
いつも話が長い上司もなぜか今日はご機嫌。早めに開放!
18:30
日報作成、今日の訪問でいただいた宿題(依頼されたデータ、提案書など)に加え、営業アシスタントに依頼しようとしていた事務作業。
正直、事務作業は好きではないが、これも仕事のうち。
がんばれ、俺w
20:00
ふう、終わった。
上司が残っていてふらふらしている。こんな日は飲みに誘われそうなので、そそくさと帰りますw
嫌いではないけれど、今日は飲みたい気分ではないから。
だいたい帰宅時間は19時~21時の間。
繁忙期は月末月初。
遅いときは、23時くらいになることもありますがまれで、土日出社はほとんどないです。
有給もとれますよ。
月に数回は会社の上司・同僚とかと飲みにはいきます。
上司と飲みにいくことを嫌がる若手もいますが、評価など結局は好き嫌いもあるのでなるべく好かれる努力はしています。
キャリアについて、新卒のときに行きたかった広告代理店には興味ありません。
就職した大学の友人にきいたら、仕事がハードで自分には無理かなと思う。
社会人になって感じたことは、学生時代に活かせると思っていた対人スキルは社会では通用しなかったということw
営業(特に法人営業)は、長くお客さんとつきあうことが重要。
製品を売り切るよりも保守メンテナンスの方が利益率が高い。
だからこそ、明るさ、ノリだけでは通用しない。
お客さんにメリットがない製品をだまして売るのが仕事ではないので、
・お客さんの課題をヒアリングする力
・自社製品でどのように解決できるのか考える力
・競合を分析する力
の方が大事だと痛感させられました。
マネジャーになりたいとか野心はないけれど、給与はもう少し欲しいかな。
残業代は、営業手当という名称でもらっているけれど、実際に働いた時間分はもらえているかはわかりません。
(インタビューしていただいた西村さんに聞かれて初めて意識しました。)
だけど、営業は外回りが多いので、合い間にカフェで時間をつぶしたり、こっそり買い物していてもばれないので、まあ、プラスマイナスゼロなのかも…。
当面の目標はトップセールス!
のようにチームの数字を牽引できるようになれればかっこいいと思います。
私は、成績は真ん中くらいで、100%目標数字を達成できないこともあります。
ちょこちょこ不満はあるものの、社内の雰囲気は気に入っているし、今年は結婚も控えているので、慣れ親しんだ会社で引き続き、がんばりたいです。
いかがでしたでしょうか。
会社説明会等で感じる「勧誘性」がないことにお気づきでしょうか。
ここでは、普段の仕事を本音をまじえて公開しています。
・仕事なんだから好き嫌い言わずにやってくれーーーと思っていますが口が裂けても言えません。
・げっ、営業アシスタント帰っちゃったwまじかよ待っててくれよー。
・おごってくれればいいけどさー、上司とのつきあいでランチ・コーヒー1,500円の出費はちょっと嫌。
なんて、就活イベント等で言えるわけがありません。
でもそういった本音を知ることで、
「ああ、自分と変わらないんだ」「そんな中でも折り合いをつけて働いているのだ」
と気づいていただけたら嬉しいです。
(文:就活図鑑編集長 西村奈々)